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気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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AZUMA HITOMI「フォトン」 

フォトン(初回生産限定盤)(DVD付)
AZUMA HITOMI「フォトン」
東京出身の女性シンガーソングライター、AZUMA HITOMIの1st。
"新世代の宅録女子"と評されており、要塞のような機材に囲まれて繰り出す音楽の数々は、一般的な弾き語り系SSWとは一線を画していると思います。アニメタイアップ曲でのメジャーデビュー以来気になっていた存在で、最近曲出してないなあと思っていたところに待望のフルアルバムが届きました。西島大介の幼い少女のアートワークに対して、その歌声は少女よりも大人で伸びやかだったのが聴いた当初ギャップとして強く印象に残っています。私が一番最初に想起したのは奥井亜紀でしたが。

今作のタイトルである「フォトン」とは光子=光の粒子のこと。光には粒子性と波動性があって、光を粒として捉えると波としての性質は消えてしまい、波として捉えるとその一粒一粒を観測することはできなくなる。これをハイゼンベルクは…っといつの間にか理系の血が騒いでいました。彼女はその光のスピードのごとく音楽を早く届けたいという意味合いを込めてこのタイトルにしたようです。光の速度に言及したタイトルと言えば、後藤まりこの「299792458」もありますね。スピードもそうですが、もっと単純に「光と影」もテーマとしては含まれているようです。ホントこのテーマ多いな…

ぽかぽかとした温かさのある「にちよう陽」は打ち込み版矢野顕子みたいな雰囲気。「東京」は地方出身者から見た憧れの街ではなく、生まれ育った街としての東京を描いている。音のバランスが落ち着くなあ。
「east」からの3曲は好きな流れ。"とにかく会わなきゃ"というサビが印象的な「east」。これまでの彼女のイメージを見事に覆してくれた"影"の側面のある「かさぶたとチェリー」。アレンジがかっこよすぎ。長めのイントロから始まる「情けない顔で」はボーカルの熱量が半端ない。語尾の伸ばし方のあたりに特にそれを感じる。
「おなじゆめ」は夢の中に入る夜寝る前と朝の寝覚めの両時間帯に最適。今作で一番落ち着きのある「walk」の方が寝る前にはいいかもしれないですね。ちょっと暗い語りから入っておきながら本編では四つ打ちをドンドコやる「太陽をみていた」は中盤の核になる曲ですね。「無人島」はいろんな音が飛び交って面白いアレンジ。
メジャーデビュー曲の「ハリネズミ」は改めて聴くとやっぱりアニソンの域を越えているなあと。でなんのアニメに使われてたんだっけ?やや狂気的でもある「破壊者アート」は大好きな曲。前半の「かさぶたとチェリー」に引き続き新たな一面を垣間見れたアヴァンギャルドな曲です。シングル曲「きらきら」はアルバムテーマにも見事に即して、というかこっちが先なのかもしれないが"光"を感じる曲。ここからどれだけ待ったことか。ラストの「ドライブ」は単なる車の運転を示しているわけではない壮大で爽やかな締め。次作はニュートリノかな?タキオンかな?

そして今作のもう一つ面白いところは、「フォトン -reconstruction-」というアルバムも付いているという点。これは本編の楽曲を各アーティストが"再構築"したアルバムとなっており、本編同様のボリュームがある贅沢な内容になっています。普通こういうの本編が出された後にやるような気がしますが、聴き比べるとそれぞれのアーティストの個性が出ていて興味深いです。私が特に気に入ったのは、la la larksの「東京」、チリヌルヲワカの「かさぶたとチェリー」、きゃめるの「walk」の3曲。la la larksは今一番アルバム発売を待ち望んでいるバンドですが、「東京」はいかにも江口亮氏らしいバンドアレンジに仕上がっていて良かったです。うっちー歌わんのかい(笑)チリヌルの「かさぶたとチェリー」は昭和歌謡っぽい曲調からして彼らにぴったりでAZUMAさん自身以上に嵌っているのでは。アイルランド音楽のガールズバンドであるきゃめるの「walk」はアイリッシュ色が後半から濃くなり癒される。彼女らの名前を今回初めて知りましたが気になる存在ですね。

無機質なエレクトロアレンジに対してボーカルは非常に伸びやかで有機的。この両者のギャップが良い化学反応を起こしていて唯一無二の音楽を生み出している。有機、無機と言えばその両者の特性を生かしたハイブリッド材料なるものがあって…ってまた理系の血がry)。少女的アートワーク、顔出し無し、理系との親和性、80年代的な感性等々全部ひっくるめて、いかにも2010年代的なアーティストと言えるんじゃないでしょうか。あとは本人のメディア露出のしかた次第で、レーベルもソニーだし普通に売れると思うんですけどねえ。

★★★★★


へえ~光電子増倍管の中ってこんなことになってるのかあ(棒読み)


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