Menoz「時空パビリオン」

Menoz「時空パビリオン」
2011年結成の男女5人組ロックバンド、Menoz(メノズ)の1stミニ。
和洋折衷・縦横無尽の濃厚ロック。
これは凄い!
ATLANTIS AIRPORTと仲が良いバンドとして以前から認知していたのですが、「YO RO Z」を聴いてドハマりしました。
その「YO RO Z」は"八百万の神"という大胆不敵なテーマのリード曲。冒頭からアクセル全開でぶっ飛ばしていく展開は圧巻。和風+シンセという最良な組み合わせによって、幻想的な世界をダイナミックに演奏しています。ボーカルのパワフルさはもとより、男性ボーカルをインサートして展開に変化を生み出しているのも良かったです。訳が分からないうちに中毒になりました。
「遥・i m a」はシンセの音にタイムワープしていくような感覚を覚え、"いまが なう"と威勢の良い演奏がポジティブに溢れています。続く「アドベンチア」も"今"を強調した歌詞で元気が良い曲。ライブを体感しているような物凄い流れ。「ファンタジア」はイントロから続くオリエンタルな節回しに心掴まれた曲。適度なユルさが心地よいです。
少年時代の夏の風景を描いた「僕らのナツ。」も良曲。爽やかな風を感じる瑞々しいアレンジがとにかく秀逸。次の「こどものかくれが」も同じく少年時代がテーマなのですが、大人になっていくというその先を描くことによって哀愁が強くなっています。ラストの「未来少年」は明朗快活、前途洋洋なアッパーナンバー。何はなくとも突き進んでいくという心意気が若々しくて良いのです。
ああ、こういうバンド大好きだー!と穴があったら叫びたくなるくらいに会心の一撃を与えてくれたバンド。神々がいたとされる太古の昔から、少年時代、いま、そして未来と、爽快なサウンドで時空を駆け抜けていく一作です。色彩豊かなシンセサウンドを軸としたロックナンバーが中心であり、音楽性の近いところで言えばパスピエ、SEBASTIAN X、Czecho No Republicあたりが該当するでしょうか。しかし、演奏のパワフルさで言えばそれらのバンドをも超えているのではないかと思います。少年っぽさを感じるボーカルとノスタルジックな歌詞との相性も抜群に良く、アルバムの流れとしてもライブのセットリストにそのまま転用できるような上手いまとめ方をしていると思います。ポストパスピエの真打ちがついに出てきたと言っても過言ではないですね。
★★★★★
2分30秒あたりに出てくる奴が夢に出てきそう。
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