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気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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高橋優「BREAK MY SILENCE」 

BREAK MY SILENCE(初回限定盤)
高橋優「BREAK MY SILENCE」
秋田出身の男性シンガーソングライター、高橋優の3rdフル。
『リアルタイム・シンガーソングライター』として個性派SSWのトップランナーとしてひた走る存在。リリーススパンが短いながらも相変わらず痺れる一作を世に送り出してくれました。

「ジェネレーションY」はフォークっぽいアコギをかき鳴らした曲。ちょうど30歳になる彼らの"世代"を歌っている。例えば『団塊』、『新人類』、『ゆとり』とか…とにかく人は人を括りたがる。でもそんなこと言われたって知ったことかと。"こちとら生まれただけ"という静かな反論にも聞こえる詞が、簡潔に"世代"で括られる人達の思いを代弁しているように感じる。
「(Where's) THE SILENT MAJORITY?」はシングル曲でだいぶロック。だいぶ時事ネタ。締めの言葉からしてアルバムの核ですね。当ブログのコメントにもサイレントマジョリティって言葉を頂いたっけなあ。
「陽はまた昇る」はピアノ伴奏こそないが「素晴らしき日常」の続編のような感じ。前曲の詞との対比で『抽象・具体』という観点で聴いてみるのも一興か。
「人見知りベイベー」は彼のパーソナルな部分を突いた曲。私も"人見知りベイベー"なので共感しまくりなんだが。2番が特に面白い。
「空気」。人見知りだからって空気扱いすんなよ…って曲ではないです。とりあえず。"空気のように居て当たり前"から上手いこと随所に"空気"を織り交ぜて紡ぐラブソング。歌詞ちゃんと読まなかったらスルーしてたところ。

「CANDY」は『いじめ』が題材となっている曲。名曲。普段、『泣ける』、『感動』という触れ込みのある歌に関して本当かよという冷たい視線を向けがちな腹黒い私でもこれは本当に泣けた。仕事に向かうバスの中ですんでのところで涙が落ちそうになったくらいだ。リアリティのある(というか本人が実際に経験したことのようだが)描写に胸が苦しくなるA,Bメロ、それを打開したい強い意志を見せるサビ。いじめられてもなお人を思う気持ちが確固としてあることにさらに胸を痛める。いじめ問題においていまだに明確な解決策は打ち出されていない。人のいるところでは摩擦が生じる。この問題は延々と続いていくのかもしれない。いちゃもんをつけるつもりは毛頭ないのだが、皆が皆、彼のように"強かな人"になれるわけではないのも事実だとわかってほしい。ただ、いじめられた側はいじめた側の何倍もこの時の記憶を忘れないのは曲の締めくくりにあるように確かなことだと思う。

「スペアキー」はドライな雰囲気の別れ歌。アレンジにも荒涼感というか殺伐というかそんな雰囲気が出ている。何があったかしらんけど素っ気ないね。
「蝉」はいわゆる歌うたいの歌。ストレートに"今日が最後でもいい"という蝉になぞらえた歌詞。
「泣ぐ子はいねが」は激しい秋田ソング。彼が秋田出身であることを知ったのは今年に入ってからだったような気がする。てっきり東京かと思っていた。秋田は昨年初めて訪れたけど良いところですよね。そういえば生なまはげは見なかったなあ。
「同じ空の下」は「福笑い」あたりに通じるシングルにありがちな『きれいな高橋優』な曲。単体だと弱いが、いろいろ詰まっているアルバム内で聴いてみるとやはり良さが出る。
「涙の温度」はしみじみとした締め曲。やけに、と言ったら失礼かもしれないが、温もりのある曲。

『自分の沈黙を破る』という意味のあるタイトル。これまでも黙っているという感じは微塵もなかったのだが、さらに自分の殻を破ったことで、あらゆるものに対する痛烈でストレートな感情の吐露が一層深みを増したように思う。アレンジもそれに伴ってよりシンプルにアコースティック度合を高めてきた印象。かつてのピアノイントロの曲も素晴らしかったが、ギター一本あれば良いフォーキーなスタイルも『個』の強さが出ていてそれはそれで良い。
『沈黙』という言葉に目を向ければ、現代のネット社会は物理的に見て『沈黙』が多い。こうしてブログに文章を綴ったりSNSで会話しても、そこには生の音のやり取りはない。今や至る所で音のない会話のやり取りが溢れている。そこで響くのは彼の鳴らす音である。音があることによる説得力。こういう時代だからこそ、音楽による共感がコミュニケーションのツールとして凄く大事なのではないか。社会派とも呼ばれていたが、彼が歌うのは俯瞰的に見た批判、皮肉、風刺ではなく、彼自身の目から見たことに対するありのままの感情の表現であることを改めて強く感じた。今後もあらゆるものを「BREAK」した活躍に期待したい。

★★★★☆


必聴です。


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