hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

TB: --    CM: --

近藤晃央「ゆえん」 

ゆえん(初回生産限定盤)(DVD付)
近藤晃央「ゆえん」
愛知出身の男性シンガーソングライター、近藤晃央の1st。
2012年にデビュー、ここまで3作のシングルを出して今回のフルアルバムをリリース。26歳と遅咲きのデビューだと思っていたが、本格的な活動は23歳からスタートしているという珍しい経歴の持ち主。編曲家陣が島田昌典、江口亮、亀田誠治といったいきものがかりとモロ被りな豪華ぶりから、内外で期待度の高いSSWだと思います。

クラシカルなイントロパートの「ゆえん」からシングル曲「フルール」。出た、鉄板のコード進行。2,3年に1回は聴くであろうメロディーだがこれでデビューしたんですよね。なんというかある意味堂々としている。哀愁漂うドラマチックな曲でインパクトはある。有線で流れたら耳に引っかかる曲ではありますね。
「テテ」はノリの良いラテン歌謡ナンバー。この手の曲は初期の島谷やポルノが得意としていた気がするが、だいぶ濃い味付けで作ってきてるな。こちらも既聴感はあるが勢いで押し切った印象。
「つづる」もシングルっぽい匂いがするがアルバム曲。歌詞の中にやたら「」と『』と””が出てきてちょっとウザい。そんなに強調せんでも。
「らへん」は"そこらへん"から"らへん"だけ抜粋するという斬新タイトル。一文字変えればホラー一直線だが、そんなことはつゆもなくまったり系ラブソングな仕上がり。曲構成は6分の長尺なだけに展開には気を使って終盤は盛り上げに徹底している。

「反射光」はSchool Food Punishmentの第5のメンバーとしてもお馴染み(?)の江口亮の編曲。この曲を最初聴いた時に吹き出しそうになった人間は恐らくそんなにいないと思うが、思いっ切りアレンジが江口江口していた。ここまで自分の色を出している編曲は他では聴いたことがないなあ。la la larksでやりなさいよ。アレンジのことを気にし過ぎて完全に他が入ってこない。編曲が作曲その他を食ってしまった。
「しるべ」はスキマスイッチ+いきものがかりな感じの爽快ナンバー。江口氏がいきもの同様のアレンジに戻したため至極穏当な出来になっている。
「エーアイ」は激しめロックナンバー。江口無双が続く。影響元はバンプあたりだろうか。今やありふれたフレーズではあるが"相対性理論"とか若干堅めのワードが飛び出したと思って期待して聴いてみたが、後半は平易なものに戻る。惜しいなあ。ただ彼に求められている言葉はそういう堅いものではないのだろう。
「100年後」は厳かな合唱隊のコーラスも交えた一旦締めの雰囲気の曲。この辺、振り幅が激しい。

「HONEY」は"ダーリン"と"ハニー"というフレーズが炸裂しまくるラブソング。角砂糖をガムシロップで煮詰めたくらいの甘口。摂取し過ぎると体の調子がおかしく…うっ。
「運命共同体」も言葉の違いこそ若干あるが、前曲とほぼ同じ流れな曲。ここまで散々曲調をあの手この手変えてきておいて、なぜここで似た曲でけしかけてくるのか。
「仮面舞踏会」はロック曲でやはり江口編曲。少年隊の曲がどうしても浮かんでしまうが、これはこれで良いのでは。でも心なしか曲似てないか。言葉で語るより音で語る曲の方がいいわけだが、音の実権を握っているのは彼ではないんだよな…
「ハッピーエンドワールドエンド」は少々のエレクトロを交えたSFPチック曲。江口氏、いきものの時より伸び伸び仕事してないか?
「わらうた」はいきものがかりの「いろはにほへと」みたいな雰囲気のほんわか曲。タイトルの意味は"笑い"から取っているということでOK?
ラストの「幸福論」は6分半の大曲。おー最後に凄いデザート来たぞ。RADWIMPSみたいなある種の気持ち悪い曲を想像したが、案外さらっとしていた。逆にスルーしてしまう詞なのも問題あるが。

良くも悪くも教科書通りにJ-POPを作れる優等生的な作風であり、いきものがかりやスキマスイッチといった2000年代以降のメジャーなJ-POPが好きなら受け入れやすい音楽ではあると思う。言葉は悪いが、往年の歌謡曲やJ-POPのオイシイ部分を上手く抽出してキャッチーな曲を作っている印象。新規性はないが外れもないという具合。音楽的には違いがあるが、振り幅が広いのは、大塚愛を男性版にしたような感じもする。大塚はもっとふざけた方向に振り幅があるが。男性SSWとしては、星野源や高橋優のような個性派というより、どちらかと言えばナオト・インティライミとかに近い。
メンツの豪華さによる先入観を抜きにしても編曲の貢献度が相当高い。これを例えば彼のギター一本で表現したとしてもインパクトの弱くなる曲がほとんどだと思う。特に半分以上の編曲に携わっている江口亮氏はゲシュタルト崩壊するくらい上に書いてしまったが、かなり濃い味付けをしている。ボーカルはスキマスイッチの大橋氏を細くしたような感じだと思った。実際、凄く近いと思うフレーズがいくつかあった。声質的に言葉も聴き取りやすいし、曲に対する相性も良いとは思う。歌詞に関しては、本人のフェイス同様甘い。J-POPで散見されるワードが多過ぎて取り立てて注目できる部分がなかった。それこそミューマガの評論はもっと手厳しいものであったが。平仮名でやんわりとしたタイトルにしているのは優しさとか温もりを感じる側面があり、彼の個性の一つと言えるのかもしれないが、個人的には女々しくてなよっとしているような印象も受けるし、何よりちょっとあざとい。
構成としては、初のアルバムという意味でベスト盤的な欲を出してしまったのかもしれないが、竜頭蛇尾な印象。バイキングで食べたいものを直感的にあれこれ取ったはいいが、食べ始めるとなんでこんなものまで取ってしまったんだろうというそんな満腹感に苛まれる。序盤にクリーンナップ並の打順でシングル曲を並べすぎているのが原因なわけだが。後半の曲の出来が決して悪いとは言わないが、個人的には「100年後」でラストを迎えるアルバムであれば余韻を残してもっと聴きたいなあと思わせる作品になったのではないかと思う。個人的な尺度だが、15曲収録というのは余程思い入れがない人でないと聴くのが辛い領域になる。きゃりーぱみゅぱみゅをあっさりしていると言って、彼をもっさりしていると言うのは、お前の耳がおかしいと言われても異論はないが。
いろいろ厳しい指摘もしたが、曲単体では良い曲が多いので、言葉選びと編曲頼りな部分をもう少し精査すればメジャーアーティストとして伸びる可能性は十分ある存在だと思います。別にJ-POP嫌いで厳しく書いているわけじゃなくて、むしろその逆で興味なかったらこんなに長文書かないよということで視聴の参考にして下さい。

★★★★


あまーーーーーーーーーーーい


関連記事
スポンサーサイト

category: アルバムレビュー

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://hawaiibem.blog.fc2.com/tb.php/133-6fcc2637
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

このブログについて

最新記事

カレンダー

カテゴリ

リンク

アクセス数 since 2014.1.12

つぶやき

最新コメント

月別アーカイブ

ブログ内検索

にほんブログ村

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。