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気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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やなぎなぎ「エウアル」 

エウアル (初回限定盤)(CD+Blu-ray)
やなぎなぎ「エウアル」
関西出身の女性シンガーソングライター、やなぎなぎのメジャー1st。
ニコニコ動画の"歌ってみた"での活動、supercellのnagiとしての活動を経て、ソロ歌手として2012年にメジャーデビュー。アニソン系歌手として現在急上昇中の注目株ではないでしょうか。アニソン系から意外なところまで、様々な制作陣と本人の作詞曲による楽曲が詰まった色彩豊かな作品に仕上がっております。アルバムのテーマはタイトルの由来でもある裏表(うらうえ)。またこのテーマか。これ"うらうえ"って読めるんだ…

「ユキトキ」はROUND TABLEの北川勝利の作曲。冬から春へと季節が移り替わる様を描いた、澄み切って爽やかな上質ポップス。坂本真綾がそのまま歌っても何の違和感もない。
「青のパレード」は宮川弾アンサンブルとしての活動でも知られる宮川弾の作曲。パレードのウキウキとした高揚感がおしゃれに表現されている。

「concent」はエレクトロニカ成分の強い本人作曲。猫叉Masterが作りそうな趣きがあり、シンガーソングライターとしての実力もあることが十分伝わる曲。控えめな序盤から展開が変わるサビでやられた。
「helvetica」も本人作曲。これまたいい。この人の曲こんなに奥行のある曲だったっけ?格段にアレンジ力も上がっている。エレクトロニカやアンビエントをバックグラウンドにもつ音楽性は希少価値が高くて良いですね。深遠な雰囲気はアニソン、ゲーソンとも相性は良いでしょうし、もっと普及してほしいジャンルです。
「Ambivalentidea」はひぐらしの「対象a」の作曲でも知られるBermei.inazawaの作曲。儚くも美しい叙情性もある曲。この壮大で幻想的な描写は大好き。これまでのシングルで一番好きですね。新居昭乃・菅野よう子が好きなら確実に反応するであろう世界観。MVも素晴らしい。

表題曲でアルバムの中心に位置している「euaru」。なにこのサビ切ない。泣きそうになる。見事なまでに琴線に触れてくる3拍子のメロディー。

「Zoetrope」は水樹奈々らへの楽曲提供でも知られる齋藤真也の作曲。流れが一転。ロックでストリングスがバンバン入る激しい曲。全体的な雰囲気が水樹の「Orchestral Fantasia」っぽい。Aメロが割りとモロな気がするがどっちも良い曲なので気にしない。タイトルは"回転のぞき絵"の意味らしいが、いろんな言葉知ってますよね。
「ラテラリティ」はこちらも個人的には水樹絡みでよく見る藤田淳平の作曲。流麗なピアノロック。上品なピアノの中に攻めの音も混じっていて良いですね。エレガらしいアニソン的なベタさとジャズ的なシックさが相まった秀作。ロック色が強い曲はsupercell時代にもあって、その時は無理してる感が強くてあまり声と合っていない気がしましたが、今作のこの2曲はさすがと言うべきか上手くマッチさせていますね。
「ストレンジアトラクター」はエレクトロサウンドとピアノが上手く交錯していて、制作に江口亮が絡んでるのかと思ったが別人のアレンジだった。どうやらonetrapというクリエーター集団の会社の人たちのようです。若干ややこしいアレンジながら爽やかであり、疾走感があるのだが前2曲との比較から確実にクールダウンに向かいつつある曲。それにしても江口氏によく似ていたんで驚きました。

「クオリア」は哲学・科学的に深みのあるテーマでこの題材をポップスに落とし込むのか!?と思わず驚いたわけですが、綺麗に仕上がっています。歌詞は今作で一番難しいと思う。ちなみに、クオリアのWikiでの説明は心的生活のうち、内観によって知られうる現象的側面とある。なるほど、わからん。
「トランスルーセント」は小瀬村晶というアーティストの作曲。恥ずかしながら私はこの方の名前を今回初めて聴きました。気になる存在ですね。ピアノオンリーアレンジにタイトル通りの透明感を感じて癒しの時間。
メジャーデビュー曲「ビードロ模様」はI'veの中沢伴行の作曲。川田まみやKOTOKOのサウンドを控えめに優しくした雰囲気。まるで普段は優しくないみたいじゃないか。

今年ここまで聴いた作品の中でもトップクラスにアルバム構成が秀逸。無駄に理系的な表現をすると、サインカーブを2回描くような波のある構成になっていると思います。似たような曲を2,3曲ずつ並べたような感じで上記の曲単体レビューもそれで分けてみたが、曲ごとの微妙な色の違いがグラデーションのように変わっていくことで波形をさらに美しくしている。本人の作った曲が、華のあるシングル曲をつなぐいい流れを生み、それでいてその曲自体も強い個性がある。理想的なシングル曲とアルバム曲の関係性。普遍的な対立軸をテーマにしており、アルバム構成も最初に「本当」、最後に「嘘」を配置したシンメトリーな作りになっています。最後の最後で"嘘"を歌うのはサカナクションの「DocumentaLy」とかを思い出す。本人の音楽的背景として、一般的なアニソンシンガーが通ってきた道とは確実に違う道を歩んできており、芸術性という観点から言っても非常にクオリティーが高い。それでいて敷居の低さも実現できており、両者の両立を見事に成し得ています。
当初、今作はCDを買ってまで聴くつもりはなかったのだが、特典のカバーアルバム欲しさに入手してしまった。カバー欲しさにCDを買うなんてことが今まであっただろうか。しかし、蓋を開けてみれば★5の名盤。毎年このような高評価作品は1桁止まりだったのに、今年はもう2桁行ってしまった。何が本当にハマるか分からないものです。


限定版の特典のカバーCDについて
珍しく楽曲を並べて書いておきますが、
・メロキュア(岡崎律子)「Agapē」
・川本真琴「1/2」
・千石撫子(花澤香菜)「恋愛サーキュレーション」
・school food punishment「light prayer」
・石川智晶「アンインストール」
・Chara「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」
・堀下さゆり「カゼノトオリミチ」
といった具合に、一昔前のアニソンファンやニコ厨であれば反応せざるを得ない卑怯(笑)なラインナップになっています。やっぱりこの選曲はズルいです。反則です。原曲の時点で凄まじいのばっかりじゃないですか。てっきり自分で昔作った女性アーティスト縛りのCD-Rの内容が流出したのかと思うくらい。さすが"歌ってみた"を通ってきただけあり、ファンの心の掴み方を分かっています。
とりわけ、私としては「light prayer」をカバーしているという点が非常にデカい。SFPをカバーする人が遂に現れた、しかも声が好きななぎさんということで歓喜。少々軽めのアレンジになっていますね。個人的にこの曲は伴さんとかが歌ったら相性がいい気がする。一応アニメタイアップだからこの選曲なのでしょうが、「flow」、「butterfly swimmer」、「in bloom」あたりの方がバチッと決まったかもしれない。こういう妄想って面白い。
「Agapē」、「恋愛サーキュレーション」、「カゼノトオリミチ」は原曲がもともとウィスパー寄りのボーカルだから相性は良い。「1/2」、「アンインストール」、「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」は逆にボーカルの個性が際立っている曲だからなかなか原曲を越えるのは難しい気がする。「アンインストール」なんかは特に。それなりにどの曲も原曲寄りの歌い方をしていて好印象。「Swallowtail~」は作曲者のコバタケつながりでMY LITTLE LOVERの「Hello, Again ~昔からある場所~」を歌う機会がもしあったらJUJUの百万倍嬉しい。

★★★★★


反則的カバーアルバムの概要は下の動画に。




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category: アルバムレビュー

コメント

相互リンク、ありがとうございます。私も同じ理由で買おうかどうか悩んでおりました、何と言ってもアンインストールは気になりますから…でも試聴音源を聴く限りでは買うにはいたらないですね、やはりあれは石川さんの声があって完成するタイプの名曲ですね

でもこの面子のなかにアンインストールを並べてくれたことは嬉しいですね。「雨の海」が好印象だったので、レンタルでは確実に抑えておきたいと思っております、素晴らしいできのようですし

URL | proser #jDCNsbos

2013/07/16 21:00 * edit *

Re: タイトルなし

わざわざこちらでコメントありがとうございます。リンクの紹介もしてなくてすみません。まだまだ知名度が低いブログであまり余裕がないもので…

私は基本的にカバーという概念があまり好きではないので、購入は迷いましたがいつの間にか手に取っていました。カバーの感想はあまり深堀りしませんでしたが、まあやっぱり合う曲合わない曲が半々くらいかなと。「カゼノトオリミチ」は良かったと思いましたが、原曲を一番聴いていなかっただけかもしれません。

本編自体は非常に良い出来だと思います。いろんなジャンルが混在しているけど、雑多な悪い印象がなく曲のつなぎ方も上手いです。本人作曲の曲も良く、よそからわざわざ曲を貰わなくてもやっていけるレベルですね。まあアニメタイアップのことを考えると提供曲の方がクレバーなのかもしれませんが。

URL | hawaiibem #-

2013/07/16 21:51 * edit *

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