●藍井エイル「翼」島谷ひとみ的な王道の歌謡曲テイストアニソン。スマッシュヒットした「ラピスラズリ」の流れを汲んでいると思ったら、同じアニメの主題歌でしたか。活動休止が痛いなあ。
●宇多田ヒカル「真夏の通り雨」「Fantôme」は良いアルバムでした。年間1位ですね。J-POP離れしたJ-POPを歌う人というイメージが昔からあるのですが、今年一番J-POPらしい曲を聴かせてくれたのは彼女だったなと。"止まない通り雨"という響きがなんとも素敵。
●岡崎体育「MUSIC VIDEO」禁じ手に等しい究極のネタ潰しMV。楽曲も映像もクオリティが高いので、同業者じゃないけどなんか悔しくなります。でも作り手へのリスペクトも感じられて清々しい気分になります。女の子の演出講座は特にためになりました。若手バンドのみなさんは没個性にならないように気を付けましょう。
●欅坂46「サイレントマジョリティー」影を感じさせるのがビーイングっぽいというかちょっと小松未歩も入っている感じがして良いです。鬱屈したところから徐々に光が差し込んでくる構成の巧みさは今年のヒット曲でも随一。
●Cö shu Nie「supercell」圧倒的厨二感。アニソンに抜擢されたのかと思いました。独創的な節回しは今作もキレッキレ。だけどポップさも見事にキープするという絶妙なバランス。映像の感じも含めてSFPの「How to go」を思い出します。
●さユり 「るーららるーらーるららるーらー」切迫感や焦燥感を伴いながら猛進するイントロから、緊張が最後まで続く構成には痺れました。やっぱり薄幸少女が大好物なんですね(変態っぽい)
●高橋優 「光の破片」開始2秒でウルッとくるイントロ。こざっぱりした曲もやりながら、こういう繊細な曲もこなせる引き出しの多さは健在でした。
●ピコ太郎「PPAP」底ぬけAIR-LINEと言えば「あてぶり」が代表作なわけですが、まさかそれが派生してこんな大きな現象を生むようになるとは…人生とは分からないものですね。PenもAppleも小道具を使っているわけではないし、2つの言葉を組み合わせて新しい言葉を作るわけでもないし、他の人が遊べる余白をたくさん作ってくれている。フォーマットとして非常に簡素にできているのが秀逸ですね。
●RADIO FISH「PERFECT HUMAN」「武勇伝」の中途半端な部分を解消させるような大胆さがあってアッパレでした。芸人の作る音楽は、下手に小ネタを挟んで笑いを取りに行くよりも、リミッターが外れるくらいに本格志向を貫いた方が結果的にウケるという一例。
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