hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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SEKAI NO OWARI「Tree」 

Tree(通常盤)
SEKAI NO OWARI「Tree」
東京出身の男女4人組バンド、SEKAI NO OWARIの2ndフル。
ファンタジーは続くよ、どこまでも。

鐘の音のイントロ「the bell」を経て「炎と森のカーニバル」は彼らが創造するファンタジックで遊園地のような世界の入口となるシングル曲。鼓笛隊のようなアレンジがポジティブに盛り上げる。結末の分からない物語をインサートして余韻を残している印象。
「スノーマジックファンタジー」も前曲と似通ったアレンジのシングル曲。太鼓があるからだろうな。"雪の妖精"に恋をするという内容。"オカルトの類はまったく信じていなかったのだけれども"、"それはなんか無視された"とか要らんこと言っている感のある歌詞がチャーミング。"雪の精"と"雪のせい"もかけていると思ったのは気のせい?

「ムーンライトステーション」は祭囃子のイントロを皮切りに和風ダンスミュージックな装いの曲であり、少々きゃりーさんの影がちらつく。"銀河列車"がテーマになっており、列車のSEを取り入れてテンポの良い進行。横浜で花火見たり、上野で酒飲んだりと、割と庶民派で行動範囲がやけに狭いエピソードに終始していることに関しては目を瞑る。
「アースチャイルド」はエド・サリヴァン・ショーみたいな構成の快活な曲。夢の中ならどこにだって飛べるというオーソドックスな空想世界で、終盤はバンドコンセプトを体現したような内容。いろいろと混ぜこぜなアレンジだが、基本形は前のシングル曲と変わらない感じ。"冒険飛行"と"暴言非道"で韻を踏んでくるとは暴言、いや冒険してんなあ。
「マーメイドラプソディー」は人魚をテーマに、水中、とくに浮上していく泡を表現したアレンジが綺麗な曲。ほぼ舞浜の某テーマパークそのものな流れが続くわけか。あと、"水と陸地と半分ずつ"だったら"アクアリウム"ではなく"アクアテラリウム"と言った方が良い。

「ピエロ」はタイトル通りサーカスソング。『俺はピエロだ』と自嘲したり、トラウマものの怖いピエロでおどかしたりするわけではなく、サーカスで空中ブランコをするピエロとなった"君"を励ますというピュアな内容。ピースフルでホッとする。
「銀河街の悪夢」もホラーと思わせておいて『悪夢』要素は特にないが、内容は最もシリアスでリアル志向な曲。アコギと街を歩くSEを中心としたシンプルな前半から壮大なオケの後半に転じる構成は少々捻りがあって良い。踏切のSEはちょっと怖い印象も与えられたが。
「Death Disco」は今作のマイベスト。これをベストに選ぶのは捻くれている気がするが、今作で最も尖った印象があり好きな曲。シリアスなギター&ピアノリフと荘厳なオペラ的コーラスをバックに、"クエスチョン"をひたすら投げかける。片づける気がさらさらない大風呂敷の広げ方は見習いたいものである。

「broken bone」はテンポ早めのエレクトロポップであり、本格的にきゃりーさんの影がちらつく。不意に出てくる"骨折"というワードの意味するところがいまいち分からないが、今現在の素の心境に近いものをアウトプットしたのだろうか。
「PLAY」は紅一点のSaoriによる曲だが、これこそ「RPG」なんじゃないかと思うようなゲーム的なテーマ。音楽的センスはFukaseとほぼ同じ、というかアレンジを使いまわしている感じがするので、良くも悪くも次曲への繋ぎっぽいイメージを持つ。
「RPG」は彼らの知名度を一気に引き上げた曲。これは素直に良く出来ている曲だと思う。歌詞のシンプルさに訴求力があるし、他者を先導していく力強い推進力も感じさせる。この後に続くシングル曲が二番煎じ的になったのが良くなかったのかな。
「Dragon Night」はいわゆるドラゲナイ現象の元凶。古典的な洋楽ダンスミュージックなアレンジが、神秘性よりもフロアでワイワイやっている絵を思い浮かべてしょうがないが、キャッチーなJ-POPとしては空席になっているところに上手く滑り込んだという印象。戦争をテーマに、"戦い"の本質を考えているように見えて、最後は"踊るんだ"で締めるのでどこまで考えているのか正直よく分からない。『国』を名乗るアノ組織に対するメッセージではないかという考察もやっぱりあるらしいが、果たして…

2015年の課題図書ならぬ課題CD。ボーカルFukaseの箱庭療法的とも言える我が道を行くファンタジーの世界を演出しながら、若い世代を軸に親しみやすい楽曲が揃っている作品だと思います。初期に比べると、いろんな意味で軽くなったので、ウケる層が広がったのも納得がいきます。音楽の特徴としては、CDが飛ぶように売れていた90年代前半のJ-POPに雰囲気が近いと感じました。素人耳にもカノン進行だと分かるメロディーの曲が多いのが原因でしょうか。耳当たりの良さがあり、覚えやすいのですが、すでに食傷気味になっている点はマイナス。それでも一周回って新鮮に捉えられているのは、聴く世代が若いという点とやはり彼らのキャラクターがあってのことかと思います。なんとなく私が持っているイメージは、ドラえもん不在のドラえもんといったところ。個々のキャラクターがピッタリ当てはまっているわけでもないですが、ドラえもんに相当するのは彼らの作る音楽そのものなのではないかと。真面目に聴いてみると、完全にファンタジーにどっぷり浸かっているわけでなく、日常と非日常が織り交ざっている感じですし、時に茶目っ気を見せ、時にシリアスな話題を振るといった部分に関しても、ドラえもんのように世代を問わず人を引き込みやすい要素がバランスよく盛り込まれていると思います。まあ、そのうちドラゲ…じゃないドラえもんの映画主題歌にも抜擢されるのではないでしょうか。

★★★★


めっちゃドラゲル。


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