hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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fhána「Outside of Melancholy」 

Outside of Melancholy
fhána「Outside of Melancholy」
3人のプロデューサーと1人の女性ボーカリストからなるユニット、fhána(ファナ)の1stフル。
憂鬱の向こう側にある澄み切ったセカイ。

「Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~」はアルバム表題曲。ボーカルから始まるイントロが激しいバンドアレンジになっていて不意を突かれた。サビではどこまでも高音に届くボーカルが気持ち良く、視界が明るくなる。
「tiny lamp」はストリングス重視の疾走感溢れる曲。アニソンの王道と言った感じだが、音数が非常に多く、終始隙の無い展開に引き込まれる。
「divine intervention」は今作のマイベスト。前曲よりもさらにテンポアップ。エレクトリックとシンフォニックを融合させたアレンジが絶妙で、School Food Punishmentを彷彿とさせる(大事なことなので3回くらい言いました)。

「lyrical sentence」からはイケイケな序盤の3曲に比べると、落ち着いて聴ける流れ。この曲は小説をモチーフにしており、ピアノを中心としたシティポップなアレンジに癒される。大サビのメロディーは音を無理に上げ過ぎな気がして不自然に感じたが、まあいいか。
「スウィンギングシティ」はタイトル通りスウィングの要素が取り込まれた陽気なポップス。間奏やアウトロに入るサックスにによってさらにポジティブな気分に。
「はじまりのサヨウナラ」は、旅立ちをテーマに、開放的なサウンドと切なさも含んだメロディーが胸を打つ。
「いつかの、いくつかのきみとのせかい」は広義のセカイ系とも言える"僕"と"きみ"との物語を歌った今作を代表する曲であり、ピースフルな展開に和む。

「Paradise Chronicle」は初めて作曲者が切り替わるが、瑞々しさ満点のエレクトロポップに仕上がっている。
「ARE YOU SLEEPING?」は柔らかいシューゲイザーサウンドが心地よく、"あのね ほらね"というサビが愛らしい。
「ケセラセラ」はメジャーデビュー曲。デビュー当初はあまり気にしていなかったのだが、改めて聴くとグッとくるメロディーラインだな。
「innocent filed」は再びエレクトロ度の高い曲だが、男性ボーカルやサックスの絡め方も手堅い。小室哲哉と矢吹俊郎のセンスを合わせたらこんな感じ?

「君という特異点 [singular you]」は序盤の楽曲に通じる疾走ストリングス系。"特異点"という理系っぽいワードにくすぐられる。
「星屑のインターリュード」は前曲に続き、天文的なワードを絡めたディスコ調ポップス。一連のメロディーの繋がりが綺麗で惚れ惚れした。星空が目に浮かぶ長めのアウトロも好印象。
「white light」は今作のテーマに立ち返り、スケール感のあるアンサンブルで締め括られる7分の大曲。エヴァっぽいフレーズが出てくるね。

iTunesの2014年の期待の新人としても選出されたユニットによる待望のフルアルバム。『泣き』を含んだ起伏あるメロディー、打ち込みを主体とした煌びやかなアレンジ、清楚な女性ボーカル、と三拍子揃っており、名盤であることを確信しました。バンドというよりもコンポーザー+女性ボーカルという形態である点、90~00年代のJ-POPに通じるキーの高いメロディーを駆使している点などから、avexの英単語を3つ並べた名前のグループのいくつかを想起させました。俗っぽさや穢れが無く、一貫して澄んだイメージがあるのも良いところですね。レーベル的にアニソンを中心に活動していますが、より広範に活躍できる存在になることは間違いないでしょう。

★★★★★


憂鬱という漢字を書いているだけで憂鬱になるという意見には納得です。




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