hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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中島みゆき「問題集」 

問題集
中島みゆき「問題集」
北海道出身の女性シンガーソングライター、中島みゆきの40th。
この完成度、問題なし。

「愛詞(あいことば)」は中島美嘉への提供曲のセルフカバー。サビに向けて音が穏やかに開放的になっていく様が朝日が昇っていくようで、惜しみない愛情に包み込まれるような落ち着きが得られた。またしても原曲ブレイクになってしまったのか。
「麦の唄」はNHK連続テレビ小説「マッサン」の主題歌。バグパイプの音色から始まり、たわわに実った麦畑の壮観な光景が目に浮かぶ。階段を一段一段丁寧に上がって行くようなメロディーの移り変わりが、王道的な盛り上がりに拍車をかけていて素晴らしかった。紅白歌合戦でのパフォーマンスも他を圧倒していたね。シャロやんの涙も良かったし。

「ジョークにしないか」はハーモニカから始まるフォーキーな曲。昔から歌い継がれているような懐かしいメロディー。歌詞から類推される2人の関係とかを考え始めるとジョーク抜きにじわーとくるものがある。
「病院童」はポップな病院ソング。座敷童ならぬ"病院童になりたい"という風変りなテーマだが、何故か元気になる。これを待合室で流せるお医者さんはいませんか?
「産声」は前半の締め。自分が産まれた時のことなど覚えている人はまずいないと思うが、そこに"忘れてきたもの何かある"と感じる発想が凄いなと。あるとしてもへその緒くらいしか思いつかない。"誰か~"のところで一瞬だけ緊張感や不安感を出して、サビで開けた感じに移るという流れが秀逸。第一部完とでも言うべきオーケストラによる壮大なクライマックスも見事。前の「病院童」と合わせて、彼女の父親が産婦人科医であったことともリンクしているのだろうか。

「問題集」はエレキギターソロを間奏に入れこんだアッパーな表題曲。歌詞の本質が読み取れないのが問題である(私が)。
「身体の中を流れる涙」はシリアスなイントロからして演歌っぽい印象を受ける。間奏部分に語りが入っていても違和感がないくらい。涙の成分は血液と同じというのが発想の根源なのだろうか。もしくは、この悲しみは目だけでは収まらねえという発想か。
「ペルシャ」は文字通りアラビアンナイトなエキゾチックな雰囲気を持った曲だが、まさかの夢オチ…てへぺろ(・ω<)というキュートな感じで終わる(語弊あり)。

「一夜草」はまったりとしたカントリー調で、"セレナーデ"をリピートするサビがなんともロマンチックに聴こえた。宙船ではなくて、小船に乗ってゆらゆらしているような気分。
「India Goose」はラストの大曲。世界で最も高い所を飛行する鳥と言われるインドガンがテーマになっている。インドガンは正確には『India Goose』とは言わず、頭の柄に特徴があることから『Bar-headed Goose』と訳し、日本でも迷鳥として観察記録がある。そんな鳥を励ましているだけで『我々人間は~』といった感じのフィードバックが歌詞には全く見られないのだが、厳しい自然界を生き抜く動物の生き様から感じ取れるもの、学ぶべきものは大いにあるのだというナショナルジオグラフィック的発想には恐れ入った。シンプルな"飛びたて 飛びたて"という歌詞の力強さには、インドガンもびっくりすることだろう。

不定期の大御所レビューシリーズ。新譜だったので不可避でした。全体を通して聴くと、『実に良いアルバムでしたね』と途中で締めに入りたくなるようなタイミングが何回か訪れました。別に早く終われと思っているわけではなく、一曲一曲の持つパワーの絶大さに余韻を感じずにはいられなかったわけです。「ペルシャ」では終わらんだろうとは思いましたが。メロディー、歌詞、声色の使い分けによってバランス良く曲が配置されている印象を受けました。シンプルな1フレーズによってインパクトを与えておきながら、考える余地や深みも同時に与えるという作詞術は、やはり凡人にはできない所業ですね。40枚目という歴史の重みを加味せずとも、完成度の高い作品であることは十分に頷けました。何はともあれ、このアルバムを聴いていない人は問題があるので、CD屋に飛びたて!

★★★★☆


彼女の出身地である札幌にて更新してみました。


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