hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

TB: --    CM: --

大森靖子「絶対少女」 

絶対少女
大森靖子「絶対少女」
愛媛出身の女性シンガーソングライター、大森靖子の2ndフル。
前作の感想はこちら。やっぱり彼女は凄かった。

冒頭の2曲はエレクトロ路線のアレンジで、ギター弾き語りのイメージが強くなっていた分、いきなり面喰った。
"絶対女の子がいいな"と女子であることを超肯定的に捉えた「絶対彼女」はピアノアレンジがめちゃくちゃ綺麗。「ミッドナイト清純異性交遊」はモーニング娘。の道重さゆみに向けた曲らしいが、テクノ調で明快なメロディーラインが印象に残る。ジャケットとの親和性も高い華々しいスタート。

曲はアコースティックな流れへ。
「エンドレスダンス」はギターとドラム中心の落ち着きある曲調で、ウィスパー気味のボーカルとかAメロの節回しにやくしまるえつこのようないたずら好きな可愛さがある。"きらいきらい"を連呼する歌詞にはなんだかアンニュイさも感じ取れる。
「あまい」は"いい感じのゲリラ豪雨"といういきなりの捻くれた言葉に始まり、歪んだギターがアウトロの最後の最後まで響く流れでオフモードの彼女を描いている。
「Over The Party」は本人のコメントでは『元ネタ満載のたのしい曲』と書いてあるが、元ネタを拾い切れていないしこれ『たのしい』のか。ラップ調の早口ボーカルに気持ちよさは感じる。そしてノイズの中に、畳み掛けるように"Over 30 おばさん"という印象的な歌詞が入りある意味物悲しい気分に。

2分台の曲が連続する中盤。短くてもその意図するところは幅広くある模様。
代わりは誰でもいるという意味もタイトルに含まれた「少女3号」。あまちゃんの「潮騒のメモリー」より先に"1000円返して"のフレーズを取り入れていたポップな3拍子の「婦rick裸にて」。細々と恋を比較的美しく歌い上げた「PS」。挑発的な言葉が列挙され、不安定な音運びなのに清々しさも同居していて面白い「hayatochiri」。ぬいぐるみのテーマソングで短い曲ながらボーカルの多重録音の芸の細かさが光る「W」。

1曲ごとが濃い後半。
美大在籍時を振り返った「展覧会の絵」はフリージャズさながらの破壊力のあるアレンジが聴きどころ。歌詞にも反映されている部分があるけど、芸術って人と比べ始めるとキリがないからね。
前作の「夏果て」を彷彿とさせる「青い部屋」はピアノ弾き語りのしっとりとした演奏に戦慄するような詞がのる。怖さがあるんだけど目を離すことができない、恐ろしく強い引力を持った曲。
母親との関係を歌う「あれそれ」はギターをかき鳴らす彼女らしい一曲。相変わらず攻撃的な歌詞ぶっこんできてるけど。

ラストは2曲はピースフルな雰囲気。
「君と映画」は映画や漫画のような創作物に自分が支配されているという部分がやけに共感を覚えた。その世界にどっぷり浸れるような作品に出会うと、その世界で生きていたいという憧れとともに劣等感や嫉妬心というか悔しい気持ちが現れてくることもあるよね。楽曲自体は安心感のある往年の洋楽ポップスのような雰囲気。
「I & YOU & I & YOU & I」はモー娘。の派生ユニットであるタンポポのカバー。"映画"という単語が出てくるので前曲との流れもそれとなく感じる幸福感のある曲。原曲を知らなかったので彼女の曲としてもすんなり受け入れられる出来栄え。

彼女の言いたいことの100分の1も分かっていないような感想ではありますが、その凄さは一作では留まることがなかったことは確信できました。アイドルになりたくてなれなかった女の子というコンセプトを持つSSWですが、女の子であることを強調した歌が多かった印象。様々な事物を取り上げて時に直接的に時に婉曲的に表現された鋭い歌詞に注目が集まりがちですが、今作はアレンジャーの貢献度の高さが半端なかったという印象が強いですね。弾き語りでやっていた原曲のそれぞれの色を見極めてそのそれぞれに合ったアレンジを見事に作り上げていますね。前後半で大きく色が変わった前作にも増してカラフルにダイナミックに音が変わっていく部分が大いに楽しめました。それも秀逸なメロディーラインがあってこその話で、安定と不安定のバランスというか、安心して聴いていられる音運びの部分とそっちに行ってはダメだー的な危なっかしい音運びが両立しているのが上手いなあと。決して流行歌と呼ばれるような幅広い層に受ける音楽にはなっていませんが、時代性が色濃く出ている部分もあるので後々聴いても楽しめるのではないかと思います。女子力を高めたい方は是非。

★★★★★


橋本愛は彼女のファンらしいですね。


スポンサーサイト

category: アルバムレビュー

このブログについて

最新記事

カレンダー

カテゴリ

リンク

アクセス数 since 2014.1.12

つぶやき

最新コメント

月別アーカイブ

ブログ内検索

にほんブログ村

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。