hawaiibem's music blog

気になる邦楽アルバムを中心に音楽レビューをしていました。

 

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星野源「Stranger」 

Stranger
星野源「Stranger」
俳優、文筆家としても活躍中の男性シンガーソングライター、星野源の3rd。
くも膜下出血による活動休止を経て実に2年以上ぶりのアルバム。何気ない日常の風景を切り取った詞世界を朴訥としたボーカルで歌い紡ぐ独自のスタイルが幅広い層に受けていますね。私は昨年のCIRCLE '12で彼の演奏を生で聴いて本格的に聴き始めたのを記憶しています。男性SSWってなかなか人気が定着する人が出てこないイメージがあるのですが、平井堅→高橋優→星野源と漢字一文字の名前の人が個人的にはヒットしている法則があるようなないような。最近、倉内太という歌手も出てきてるな。

「化物」は星野源史上最キャッチーじゃないかと思う1曲目。"奈落の底から化けた僕をせり上げてく"というまさに復活・再生を感じるポジティブさ。ただ本人はこの曲を収録した後、病に伏すという皮肉な展開。ただそれが後々になって曲の重みを明らかに変えていると思います。マリンバから始まる軽快なアレンジも良いです。
「ワークソング」はタイトル通り"働け"と言われる曲。ももクロからも"働こう"と言われ私はどうしたらいいのか。いや、普通に働いてますけど。"定時まで"、"零時まで"、"朝まで"とホワイト企業からブラック企業までの実態を表現した曲、ではないはず。
「夢の外へ」も軽快なシングル曲。こんな作風だっけと当時も思ったがポップスとしては優等生な曲。続く「フィルム」もシングル曲で雰囲気は前作に近い方だが、曲全体のキャッチー度は上がってきている。メジャー的な華やかさはこの時から出てきていますね。
「ツアー」、「スカート」はある風景を切り取った描写で自身を主人公に据えた小説のような世界観が広がっています。「生まれ変わり」はゴスペル的な終盤の盛り上げ方が印象的。なんというか詞が達観し過ぎていて世俗的な私にはついて行けない節もある。打って変わってノリが軽い「パロディ」は言葉数は少ないが本心を覗かせている曲。
「知らない」は自身のこれからを結果的に暗示したシングル曲。"物語つづく 絶望をつれて"とかまさにそう。
「ある車掌」は銀河鉄道をモチーフに、前の「知らない」からの繋がりもある人生をテーマにした曲。人生とは長く続く鉄道の旅のようなものであり、人間もまた"遺伝子の乗り物"なのである。俯瞰的で大味になりがちなテーマであるが"僕も同じさ"と主観を交えることで感情移入しやすくなっている。

今作を紹介する枕詞としてはおそらく"活動再開後"という言葉が多用され、そうした経緯を踏まえて聴かざるを得ない作品になっていると思います。ただし、この作品は入院前にほとんど形が出来上がっていたものだそうです。闘病生活を経て新しい価値観が生まれたとかではなく、入院するくらい根を詰めて作って結果的に自身を予見していたような曲が出来てしまったと言った方が当てはまる。
ここまで書いておいてなんだが、客観的に見るとちょっと評価が難しい作品。本人がメジャーな存在になったせいか、音楽的にも華やかになった気がしないでもない。特に序盤の3曲はそれを象徴するようにやけに明るい。そこまで大胆な変貌を遂げているわけではないが、素朴さや切なさを味わうという意味では前作の方が良いと思う方もいるかもしれない。個人的には、詞が文学的で趣味とは違うジャンルではあるが、シングル曲がどれも一聴して良いと思ったのでそれなりに評価が高い作品になりそうです。ただし"復活後待望の"という上乗せがあるからこそな気もします。今後もメジャーマイナーの絶妙な狭間を行く作風を貫くのか期待したいところ。

★★★★




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